ピノック(cemb)／バッハ：パルティータ(全6曲) 2CD

J.S.バッハ　2枚組
パルティータ（全6曲）

disc 1
①第1番 変ロ長調 BWV825
②第2番 ハ短調 BWV826
③第6番 ホ短調 BWV830

disc 2
④第3番 イ短調 BWV827
⑤第4番 ニ長調 BWV828
⑥第5番 ト長調 BWV829

トレヴァー・ピノック(チェンバロ～エムシュ製に基づく1983年ディヴィッド・ウェイ製チェンバロ使用)
録音：1998年9月①②④、1999年11月③⑤⑥

バロック界の大物チェンバロ奏者ピノックによるパルティータ全曲。円熟した音楽性と、正確な技術とに裏打ちされ、バッハに対しての深い解釈を実現した崇高な名演です。

1946年英国カンタベリー生まれのチェンバロ奏者のピノックは1973年に古楽器団体イングリッシュ・コンサートを結成し、以後バロック音楽を中心に演奏活動を展開してきました。その後指揮者としても頭角をあらわし、ボストン交響楽団をはじめとする世界有数のオーケストラを振ってきました。日本では紀尾井ホール室内管弦楽団との共演などでも知られます。ここに収録された6つのパルティータはピノックが最も得意とするレパートリー。ピノックならではの高貴な演奏を聴くことができます。

このチェンバロは、金属的なキンキンした響きではなく、やや太めのとても柔らかく落ち着いた音がする。チェンバロの音にしてはかなり聴きやすいタイプの音。こういう音なら、全然抵抗無く聴ける。ピノックの録音は、残響が短くて響きがクリアで綺麗に聴こえるし、弾き方が旧録よりも丁寧な印象。そのわりにはテンポも速く、タッチも明瞭で、技術的にはしっかりした演奏で、とても切れ味の良さがある。表現的にはあっさりとしてシンプル。テンポルバートはほとんどかけず、インテンポで弾いているので、骨格がかっちりとして、すっきりとした感じ。拍子を微妙にずらしているような弾き方がところどころあるけれど、極端ではないのでさほど気になることもない。第1番のプレリュードから聴き始めると、音色が明るくて、ゆったりと空気が流れるような風通しの良い開放感があって、とても爽やか。シャープで弾むようなリズム感や自然ににじんでくるような情感もあって、聴いていてとても気持ちが良い。

輸入盤、盤面傷無し

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